数学の学習で大事なのは「質→量→質」の順番で進めること。解き方ではなく数学の中身を深く理解する、なぜそうなるかを強く意識するの2つが大事だ。
難関大学の2次試験は試験時間が180分で出題が5、6題というのもあり、論述のような答案となる。①問題文を正確に読み取り数学的にどうなっているのかを分析②解答方針を立てる③実行-の3段階で解く。以前、東大が「円周率が3・05より大きいことを証明せよ」という出題をしたが、円周率は3・14と覚えているだけでは手も足も出ない。
はじめの「質」は基礎を深く理解する。公式を使えたら終わりではない。基礎がぐらぐらのままでは問題演習をいくらやっても成績は伸びないが、深い理解があれば後に応用がきく。次に演習「量」をこなす。問題を見たら解き方が浮かぶくらい演習してほしい。
最後に「質」に戻り、良問を1題ずつ深く考える。解けた問題についても「なぜこのやり方が良かったのか」を考えてほしい。数学は見た目が違っていても本質的に同じであることが結構ある。単に問題演習をこなすだけでは見えてこないが、一つずつ掘り下げると、どんな出題でも多角的にアプローチし初見でも解けるようになる。自分がどこでつまずいているのかを再度分析してほしい。
数学は暗記と思考の両方が必要だ。共通テストは問題文の読み取りが大事。解き方だけを覚える勉強に陥らないよう注意してほしい。問題が数学的にどういうことなのか中身をしっかり意識し、分からなくても自分なりに考える。積み重ねるなかで未知の問題に対する読解力、分析力が上がってくる。
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