「換気対策」工夫凝らす飲食店 コロナ急増

新型コロナウイルスの感染者数が急増する中、室内でウイルスを含んだ飛沫(ひまつ)や、空気中を漂う微小粒子「エアロゾル」を吸い込むリスクを低減する「換気対策」が改めて注目を集めている。政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会は換気方法のまとめを発表。飲食店などは利用客をつなぎとめるため、限られた条件の下で工夫を凝らしている。

東京・新橋のビル1階にある焼き鳥店「山しな」は普段から入り口の引き戸を10センチ以上開けて外気を取り込みながら営業している。

「店内の換気は感染対策の基本。一番に考えている」と店主の山科昌彦さん(47)。店内には空気清浄機を設置し、台所付近では換気扇も回して万全を期する。

一方、ビルの高層階にある店は入り口のドアを開けても外気が直接入らず、安全対策で構造的に窓が開かないなど、より厳しい環境にある。

横浜市のビルの6階に入るもつ鍋店「博多 極 もつ鍋 水炊き GEMS横浜店」店長の高橋篤史さん(42)は「正直、限界はある」と話す。

同店は昨年、入り口のドアや窓を開ける代わりに業務用の空気清浄機を新調。少しでも換気がしやすいのではないかと考え、床に置かず天井につるしてみた。

高橋さんは「コロナ禍で経営も厳しい状態で、新たな設備を取り入れるのは厳しい」とし、「できる対策をしていくしかない」と漏らした。(末崎慎太郞)

政府の分科会では室内で換気する方法をまとめている。

まとめによると、長時間空気中を漂うエアロゾル対策としては、換気が効果的だが、部屋の設備によって方法は異なる。

室内の2方向に窓がある場合は、人が集まってエアロゾル発生が多そうな場所近くの窓を開け、扇風機やサーキュレーターで排気し、反対側の窓から外の空気を取り込む。換気扇があれば使用し、反対側の窓から外気が入るようにする。

窓も換気扇もない部屋では、高性能エアフィルター付きの空気清浄機でエアロゾルを捕集する方法も考えられるとした。

飛沫を防ぐためのアクリル板を設置する場合は、空気の流れと平行になるように置き、空気のよどみをつくらないよう工夫すべきだという。

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