福岡の夏を彩る伝統行事「博多祇園山笠」は15日早朝、男たちが担ぐ重さ約1トンの山車が勇壮に街を駆け抜ける「追い山」でフィナーレを飾った。新型コロナウイルスの影響で3年ぶりの開催となった。
追い山は各町でつくる七つの「流」の男たちが「舁き山」と呼ばれる山車を担ぎ、約5キロのコースの走行タイムを競う。
スタート地点の櫛田神社(博多区)では午前4時59分、小雨の中、今年の1番手「恵比須流」の舁き山が「ヤーッ」のかけ声とともに境内を疾走。男たちは「博多祝い唄」をうたった後、勢いよく街へ飛び出した。
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博多祇園山笠の「追い山」で、大きな掛け声とともに、櫛田神社の境内を駆け抜ける一番山笠の「恵比須流」の舁き山 =15日午前、福岡市博多区(鈴木健児撮影)
その後も数分おきに各流の舁き山が出発。沿道でマスクを着けて観覧した福岡市中央区の無職の男性(78)は「待ち遠しかった。3年ぶりで感動した。やっぱり博多の夏は山笠だ」と笑顔で話した。
今年の1位は千代流でタイムは31分23秒だった。