九州に線状降水帯予報、6月開始から初めて

気象庁のホームページに掲載された5日午前1時20分の高知県の線状降水帯
気象庁のホームページに掲載された5日午前1時20分の高知県の線状降水帯

気象庁は15日、山口県を含む九州北部と九州南部で15日夜から16日午前にかけて、局地的に豪雨をもたらす「線状降水帯」が発生する可能性があるとの予報を出した。線状降水帯の発生予報は6月から発生約半日前を目安に運用され、今回が初めての発表。線状降水帯の地域では大雨災害の危険度が急激に高まる恐れがあり、土砂災害などに厳重な警戒を呼びかけている。

気象庁によると、偏西風が大きく蛇行した影響で低気圧の動きが鈍く、東シナ海から北日本に伸びる前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込むため、16日にかけて西日本から北日本の広範囲で大雨となる。

16日正午までに予想される24時間雨量は九州南部と九州北部250ミリ、東北120ミリ、四国と関東甲信100ミリ。九州北部と九州南部では線状降水帯が発生した場合、局地的にさらに雨量が増える恐れがあり、1時間当たりの降水量は多い所で熊本県70ミリ、宮崎県と佐賀県60ミリなど。西日本と東日本でも、落雷や竜巻などの激しい突風への警戒が必要だという。

線状降水帯の発生メカニズムは解明しきれておらず、予測精度が追いついていない。台風4号の影響で5日未明、高知県で今年初となる線状降水帯が発生したが、予測できなかった。

気象庁によると、令和元~3年の気象事例を検証した結果、予報した地方で実際に線状降水帯が発生した「的中率」は4回に1回程度だった一方、発生を予測できなかった「見逃し率」は3回に2回程度に上った。もっとも、予報ケースの約6割は線状降水帯でなくても大雨が起きていたという。

気象庁の池田徹予報官は「(予報は)暗い時間帯のため明るいうちに避難経路を確認し、避難の準備を前もってする必要がある。線状降水帯予報だけでなく気象情報や避難情報も確認してほしい」と呼びかけた。

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