アイヌ民族で語り継がれているカムイユカラ(神謡)を初めて日本語に翻訳した知里幸恵(1903~22年)をモデルにした映画「カムイのうた」に出演する俳優吉田美月喜さん(19)らが13日、北海道美瑛町の撮影現場で取材に応じた。主役「テル」を演じる吉田さんは「信念を持って生きた女性の強さを伝えたい」と抱負を語った。
映画は、テルがアイヌ語を研究する日本人男性と出会い、文字を持たないアイヌ民族にとって、神謡を書き残すことの大切さに気付く姿を描く。7日から撮影が始まり、道内各地でロケを続け、来年秋の完成を予定している。
映画は、アイヌ文化振興に力を入れる東川町が企画。13日は隣の美瑛町の湖畔で、テルが民族楽器「ムックリ」を鳴らすシーンが撮影された。