【パリ=三井美奈】ロシアから天然ガスをドイツに送るパイプライン「ノルドストリーム」が11日、供給を停止した。ロシア側は保守作業が理由で21日までとしているが、ウクライナ支援国への政治的圧力との見方が強く、ドイツでは「このまま再開しないのでは」との警戒感が広がる。経済大国ドイツのガス不安は欧州に影を落としている。
団地で給湯制限
ノルドストリームはロシアとドイツを結ぶ3本のパイプラインの1つ。ロシアは5月にポーランド経由を停止しており、当面はウクライナ経由だけが供給路になった。それもウクライナ侵攻後、供給は減っている。ドイツのエネルギー規制当局「連邦ネットワーク庁」のミュラー長官は「政治的な目的で、ロシアがずっと保守作業を続ける可能性がある」と不安を語った。