「中長期的な視野に立った経済政策を」 経団連会長

記者会見する経団連の十倉雅和会長=20日午後、東京・大手町の経団連会館
記者会見する経団連の十倉雅和会長=20日午後、東京・大手町の経団連会館

10日投開票の参院選で自民、公明の与党が勝利したことを受け、経済界からは政治の安定や経済政策の推進を求める発言が相次いだ。経団連の十倉雅和会長は11日の定例会見で、「強力かつ、安定した政治体制が維持された」と選挙結果を歓迎。岸田文雄首相が衆院を解散しない限り国政選挙のない「黄金の3年間」を手に入れたとして、「中長期的な視野に立った経済政策やエネルギー、安全保障政策など、しっかりとした政策の実行を望みたい」と期待を示した。

業界団体からも岸田政権に対し、期待の声が寄せられた。

日本自動車工業会の豊田章男会長(トヨタ自動車社長)は「国民生活に影響を与える課題が山積する中、岸田総理による安定した政権運営に対する国民からの期待の表れだ」と選挙結果について述べた。その上で豊田氏は「政府・与党においては、新しい資本主義計画の実行にあたり、基幹産業である自動車を『ペースメーカー』として頼りにしていただきたい」と注文した。

鉄鋼メーカーが加盟する日本鉄鋼連盟の北野嘉久会長(JFEスチール社長)は、安全が確認された原発の早期再稼働や「中長期的な原子力の活用を含む、コストや安定供給に係る実効性のあるエネルギー政策の実行」を挙げ、ものづくり産業の競争基盤を強化する政策推進に期待を示した。

一方、連合の清水秀行事務局長は、推薦候補者の当選が伸び悩んだことを受け、「働く者、生活者の立場に立つ政治への転換点とはならず極めて残念な結果」とコメント。「与野党は、将来世代への責任も強く自覚しながら、財源論から逃げることなく、中長期的な視点で持続可能な社会をつくるための本質的な議論を深めるべきだ」と要望した。

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