参院選

12議席目指す維新 「野党第一党」への道筋とポスト松井

日本維新の会の松井一郎代表
日本維新の会の松井一郎代表

第26回参院選は10日午後8時に投票が締め切られ、即日開票される。大阪を本拠地とする日本維新の会では、来年春の政界引退を表明している松井一郎代表にとっては事実上、最後の国政選挙。ローカル政党から脱皮し、立憲民主党に代わる「野党第一党」への道筋をつけられるか。

「やるべきことは、やった。あとは結果を待つだけだ」

松井氏は選挙戦最終日の9日夜、街頭演説を終えて記者団にこう語った。親交を重ねた自民党の安倍晋三元首相が銃撃され、死亡した事件を受け「自分自身の気持ちを盛り上げるのも厳しかった」と吐露した。

昨年の衆院選で躍進した維新は今回、令和元年参院選(22人)の倍以上となる46人の公認候補を擁立。改選6議席から倍増させ、非改選の9議席と合わせて予算関連法案提出に必要な21議席を確保したい考え。

積極擁立の背景には、比例代表票の掘り起こしと、来春の統一地方選を見据えた各地の足場固めにつなげる狙いがある。直近の国政選挙での比例得票数をみると、元年参院選と昨年衆院選では立民に300万~340万票差をつけられた。今回は「比例得票数で野党第一党」を目標に掲げた。

選挙区は、ローカル政党脱却の足がかりとなる東京(改選数6)や京都(同2)などを「最重点選挙区」に設定。松井氏や吉村洋文副代表が連日現地入りし、支持拡大を図った。

京都は、立民の泉健太代表=衆院京都3区=のおひざ元。京都で立民現職の議席を奪えば、維新の躍進を象徴する選挙区になるとして「何としても勝たなあかん」(党関係者)。国民民主党の前原誠司代表代行=衆院京都2区=の支援も受け、総力戦を展開した。

松井氏ら維新幹部は全国での街頭演説で、大阪の実績をもとに、与党や主要野党と異なる「改革政党」をアピール。人口減少と超高齢化社会を見据え「令和の時代に合わせて構造をつくりかえ、安心できる国づくりをしなければならない。その設計図が大阪にある」(松井氏)と訴えた。

岸田文雄政権に飽き足らない保守層の取り込みも意識。ロシアによるウクライナ侵攻を受け、米国の核兵器を日本に配備して共同運用する「核共有」議論の開始を公約に盛り込んだ。

安倍氏や菅義偉(すがよしひで)前首相とパイプを築き、改憲勢力として存在感を示してきた維新。その屋台骨である松井氏は来年4月の大阪市長任期をもって政界を引退する意向だ。選挙後は「ポスト松井」を巡る動きも加速するとみられる。(矢田幸己)

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