昨年秋から工作音、自室でノコギリや工具使用か 安倍元首相銃撃

山上徹也容疑者の自宅で発見された手製銃とみられる不審物=8日午後、奈良市(沢野貴信撮影)
山上徹也容疑者の自宅で発見された手製銃とみられる不審物=8日午後、奈良市(沢野貴信撮影)

自民党の安倍晋三元首相(67)が奈良市での参院選の演説中に銃撃され死亡した事件で、殺人容疑で送検された無職、山上徹也容疑者(41)の自宅マンションで、遅くとも昨年秋ごろから工作音が聞かれていたことが10日、同じマンションの住人への取材で判明した。山上容疑者の部屋からは、犯行に使われたものと筒の数などが異なる複数の手製銃が押収されている。捜査関係者によると、山上容疑者は「最初は爆弾を作ろうとした」という趣旨の供述をしており、爆弾や銃の製作を続けていたとみられる。

「キュイーンという音が聞こえた。電動工具の音と非常によく似ていた」

山上容疑者と同じ階に住む男性(55)はこう明かす。男性によると、音が聞こえるようになったのは昨年秋ごろ。住人からクレームが寄せられ、管理会社から注意を促す張り紙が出された。男性は仕事で電動工具を使うといい、「パイプを切るような道具を使っているのだと思った」と話す。

だが、この音は「ここ2、3カ月は全く聞こえなくなった」。山上容疑者は、爆弾の後に取り掛かった銃の製作について「今年の春ごろには完成していた」と説明しており、男性の証言と一致する。

銃は金属製の筒数本に木材を組み合わせて作られたとみられ、山上容疑者の軽乗用車から見つかった数枚の木の板全てに、銃弾が貫通したような複数の穴が開いていた。

山上容疑者の隣室に住む60代男性は「この1カ月以内に、ギコギコとのこぎりで何かを切るような音が聞こえた」と証言。自宅で試射用の板を切り出していた可能性があり、奈良県警は銃の製作過程を含めた事件前の山上容疑者の行動を捜査している。

会員限定記事会員サービス詳細