第26回参院選は10日午後8時までに投票が締め切られた。即日開票され、11日未明に大勢が判明する。自民、公明の与党は参院全体(248議席)の過半数の125議席を超え、改選議席(124)の過半数の63議席も確保する見通しとなっている。岸田文雄政権は昨年10月の衆院選に続き国政選挙2連勝となり、政権運営の基盤がさらに強まりそうだ。
非改選の70議席を有する与党が参院全体の過半数を確保するには55議席が必要で、これを超える。
自民は改選55議席から大幅に増える公算が大きい。公明は改選14議席の維持が微妙な状況になっている。
立憲民主党もふるわず、改選23議席を下回りそうだ。共産党(改選6議席)や国民民主党(同7議席)も勢力維持が見通せない。主要野党は過去2回の参院選で全国32の改選1人区全てで候補者を一本化して事実上の与野党一騎打ちの構図を作ったが、今回は足並みがそろわず、一本化は12選挙区にとどまった。
一方、先の衆院選で躍進した日本維新の会は、参院選でも改選6議席からの倍増が視野に入った。与党に維新と国民民主を加えた「改憲勢力」は、憲法改正の発議に必要な3分の2(166議席)の維持に必要な82議席以上を獲得する公算が大きい。
れいわ新選組は複数議席を確保。社民党、NHK党、諸派の参政党も議席を得る可能性がある。
参院選には選挙区367人、比例代表178人の計545人が立候補した。参院の総定数248のうち、改選124議席(選挙区74、比例代表50)と、神奈川選挙区の欠員補充1の計125議席を与野党が争った。