「民主主義への挑戦」 野党も一斉に非難

安倍晋三元首相が銃撃された事件は野党にも衝撃を広げた。各党の代表は一様に蛮行に対する怒りの声をあげ、多くの党は8日に予定していた幹部の応援演説を取りやめた。

立憲民主党の泉健太代表は横浜市内で記者団に「民主主義国のわが国でこんなことがあってはならない。怒りをもって今回の行為を非難したい」と語った。泉氏ら幹部はこの日の応援演説をすべて取りやめ、帰京して対応を協議した。

立民でも5月に参院選候補者が演説中に殴打される事件があったばかり。西村智奈美幹事長は8日、全国の候補者に対し、今後の街頭活動などでは安全確保に十分注意するよう求める通達を出した。「テロ行為は許さない」などの考えを街頭などで明確に発信していくことも求めた。

日本維新の会の松井一郎代表(大阪市長)も「暴力による言論封殺を許さない。民主主義への挑戦であり破壊行為だ」との談話を発表した。国民民主党の玉木雄一郎代表は仙台市内で記者団に「政治的立場(の違い)はあっても、暴力や武力で封じることは民主主義国家において、あってはならない」と強調した。

共産党はこれまで、安倍氏を厳しく批判してきた。志位和夫委員長は8日朝、ツイッターで安倍氏を念頭に「自民党のドン気取り」などと批判的な投稿をしていたが、事件後の街頭演説では「言論を暴力で圧殺することは絶対に許してはならない」と強調した。

れいわ新選組の山本太郎代表や社民党の福島瑞穂党首、NHK党の立花孝志党首も、それぞれ犯行を非難する談話などを発表した。

選挙戦の最終盤に勃発した凶事は野党候補の選挙情勢に大きな変化を与える可能性があるが、各党とも「言論封殺は許さない」との発信で足並みがそろった。

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