政府、全国旅行支援の開始延期へ 行動制限は想定せず

会見する木原誠二官房副長官=6日午前、首相官邸(矢島康弘撮影)
会見する木原誠二官房副長官=6日午前、首相官邸(矢島康弘撮影)

政府は全国を対象とした新たな観光需要喚起策「全国旅行支援」について、予定していた今月前半の開始を延期する方向で調整に入った。政府関係者が6日、明らかにした。政府は新型コロナウイルスの感染者の増加に警戒を強めており、全国の自治体に対し、医療提供体制の点検や強化を改めて要請した。一方、現時点では、行動制限を伴う蔓延防止等重点措置の適用などは想定していない。

木原誠二官房副長官は6日の記者会見で、直近の感染状況について「今後、感染者数の増加も懸念され、注視が必要な状況にある」と述べた。全国旅行支援に関しては「足元の状況は当然考慮しなければならない」として、7月前半に開始時期を判断するとした。

全国旅行支援は都道府県による「県民割」を全国に広げるもので、割引とクーポンを合わせて1泊当たり最大1万1千円補助する。

一方、厚生労働省は5日付の文書で都道府県などに高齢者向けの病床確保などを求めた。熱中症による救急搬送の増加にも触れ、コロナ医療とのバランスに留意した対応を求めた。

ただ、政府は「第6波」のピークアウトで動き出した経済社会活動に影響する行動制限には慎重だ。政府関係者は「人流が急増している割に感染者はそれほど多くない。病床も空きがある」と指摘する。政府は、重点措置や緊急事態宣言の判断にあたり、新規感染者数だけではなく、病床使用率など医療提供体制の逼迫度合いや自治体の要請などを重視する。

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