ジョンソン英首相、辞意表明 秋まで職務継続

首相官邸前で声明を読み上げるジョンソン英首相=7日、ロンドン(ロイター)
首相官邸前で声明を読み上げるジョンソン英首相=7日、ロンドン(ロイター)

【ロンドン=板東和正】英国のジョンソン首相は7日、記者会見で辞意を表明した。与党・保守党の新たな党首が選出されるまで職務を続ける。保守党の党首選は今夏に行われ、今秋に新首相が誕生する予定。政権で不祥事が続く中、ジョンソン氏を見限った政権幹部ら50人超が役職の辞任を表明し、政権運営が困難な状態に陥った。

政権では、ジャビド保健相とスナク財務相が5日、ジョンソン氏の政権運営に不信感を示し、辞任。主要閣僚2人の辞任をきっかけに、政権幹部が続々と辞任した。

これまでジョンソン氏を支持していたパテル内相やスナク氏の後任であるザハウィ新財務相ら複数の閣僚が6日、ジョンソン氏に辞任を勧告。ジョンソン氏は辞任を拒否していたが、閣僚らが大量に離反し続投が困難になった。

英調査会社ユーガブの5日の世論調査では69%の国民が「(ジョンソン氏は)辞任すべきだ」と回答していた。

最大野党・労働党のスターマー党首は英BBC放送に対し、首相の辞任は「英国にとって良いニュース」とした上で、「もっと前に起こるべきだった」と指摘した。

ジョンソン氏は2019年7月に首相に就任。英国が16年に決めた欧州連合(EU)離脱を主導したほか、世界に先行して英国内で新型コロナウイルスワクチンの実用化を進めた。しかし、コロナ禍の行動規制下にあった時期に首相官邸でパーティーが開かれていた不祥事が発覚。政府が5月下旬に公表した報告書は政権指導者らの責任を指摘した。

さらに、保守党のピンチャー院内副幹事長が6月末、会員制クラブでの男性への痴漢行為が報じられたことを受け辞任。ジョンソン氏は今月5日、ピンチャー氏の任命をめぐり謝罪に追い込まれた。

英メディアによると、ジョンソン氏の後任首相には、通商政策や外交に精通する女性のトラス外相のほか、スナク氏やジャビド氏らが有力視されている。


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