朝晴れエッセー

彼女・7月7日

わが家の高1になる次男に、彼女ができたらしい。らしいというのは、本人から直接聞いていないから。2つ上の兄に、本人がいそいそと報告しているのがたまたま耳にはいって、私の知るところとなった。

次男に彼女ができてから、こんなにも人は変わるのかと目を見張る日々が続いている。今までは学校から帰宅すると、自分の部屋にこもってゲーム三昧の日々だった。しかし最近は朝寝坊せず起きたかと思ったら、サッカーボール片手に近くの空き地に部活の自主練に出かけるようになった。

家の手伝いはゲーム中は重い腰だったのに、最近は自ら進んで台所の拭き掃除をせっせとほかの兄弟の分も行ってくれる。自分の部屋では、トレンドの音楽を聴きながら、鼻歌を歌っているのだが、部分的に「君の~ために~」といった歌詞が聞こえてきて、こちらが恥ずかしくなってくる。

サッカー部の部活には汗拭きタオル、ではなく、シトラスの香りなる汗拭きシートを持参する。さらに普段の通学時には、コンタクトをしてから、伊達(だて)メガネをかけたいという。もともと近視でメガネをかけているので、自分で気に入った度付きメガネを選んでくればいいじゃんと言ったのだが、それでは本人的にはおしゃれではないようだ。

親としては、息子が機嫌良く身ぎれいに過ごしてくれ、部活や委員会、勉強にも以前より熱心に励んでくれるようになったので、彼を変えてくれた「彼女」には感謝しかない。今後は息子の充実した高校生活のためにも、ぜひとも末永く、仲良くつきあってほしいと、ひそかに願ってやまない。


笠原えりさ(48) 長野県諏訪市

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