都の時短協力金詐取で無罪 ベトナム人社長

東京地裁が入る建物(今野顕撮影)
東京地裁が入る建物(今野顕撮影)

経営する飲食店が新型コロナウイルス対策に伴う営業時間の短縮に応じていないのに、東京都の協力金をだまし取ったなどとして、詐欺などの罪に問われたベトナム国籍のグエン・ズイ・ドン被告(39)に対し、東京地裁は6日までに、詐欺罪を無罪とする判決を言い渡した。

被告は令和3年2~3月、都内の税理士事務所職員に虚偽の申請書を都へ提出させ、協力金84万円をだまし取ったなどとして起訴されていた。

榊原敬裁判官は判決理由で、この職員が受給要件を満たすのかなどを被告に確認していなかったと指摘。被告の知らない間に被告の名前を手書きするなどして申請書を作成したとして、詐欺の故意に「合理的な疑いが残る」と判断した。

判決によると、職員は多額の借金返済に追われ、申請前に被告から手数料を払わせており、公判で「金が欲しかった」と話した。

一方、店でベトナム人を不法就労させたとの入管難民法違反罪は有罪と認定。懲役6月、執行猶予2年、罰金30万円(求刑懲役2年6月、罰金50万円)、店の経営会社「VIETKITE JAPAN」も罰金30万円(同罰金50万円)とした。

東京地検の森本宏次席検事は「判決内容を十分検討して適切に対処したい」とコメントした。

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