パリの窓

コロナの反動

出張からの帰路でマドリードの空港に行ったら、大混雑で驚いた。飛行機の出発は1時間半遅れ。搭乗口のカフェで時間をつぶそうとしたが、人だらけで座る場所もない。飛行時間は2時間なのに、パリに着いたときはヘトヘトだ。

欧州の主要空港は今、どこもこんな感じ。新型コロナウイルス禍が一段落して旅行客が急増した上に、空港や航空会社の人手不足が著しい。コロナで需要が激減した際、人員を減らしたツケが来た。業務がパンク状態になり、待遇改善ストが相次ぐので、混乱に拍車がかかる。空港では、「予約便が欠航になった」と悲鳴をあげる客もいた。

観光地は活気づいている。コロナで禁足を迫られた反動の「リベンジ旅行」と呼ばれている。近所のモンマルトルの丘に行ったら、外国人客でいっぱい。ウクライナ戦争も物価高騰も、「出かけたい」という人間の欲望にはかなわないのか。土産物店の店員は「今年の客は、買いっぷりもよい」と喜んでいた。

フランスはマスク規制も解除され、すっかり「コロナ後」気分。実は、コロナが再び広がっている。統計を見ると、1日当たり感染者は10万人に達していた。この秋、いったいどうなるのか…。不安になったが、「今のうちに旅行しておかねば」と思い直した。(三井美奈)

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