「原発はグリーン」のEU法案 欧州議会が承認

フランス中部の原子力発電所で、蒸気を排出する冷却塔=2021年10月(ロイター)
フランス中部の原子力発電所で、蒸気を排出する冷却塔=2021年10月(ロイター)

【パリ=三井美奈】欧州連合(EU)欧州議会は6日、地球温暖化対策に貢献するグリーンな経済活動として、原発と天然ガスを認定するEU法案を承認した。議会に提出されていた修正提案は否決した。EU法案は来年1月の施行に向けて前進した。

法案は、欧州委員会が今年2月に発表した。グリーンな産業を認定するEUの独自基準「タクソノミー(分類)」の中に、天然ガスと原発を加える内容。タクソノミーには、2050年に温室効果ガス排出を「実質ゼロ」にすることを目標に、特定産業に官民の投資を誘導する狙いがある。

欧州議会では、原発事故や核廃棄物がもたらす環境への懸念が指摘され、経済委員会などが先月、EU法案への修正要求を採択していた。6日の本会議(定数705)採決では、修正への支持が278票で過半数に達しなかった。

法案は、7月11日までが異議申立期間。今後、加盟国で構成する欧州理事会が異議申し立てをしない限り、1月に施行される。法案をめぐっては、非原発国のオーストリアなどが反対する一方、原発推進派のフランスや東欧諸国が支持しており、理事会による反対決議は困難な情勢。オーストリア政府は6日、法案の差し止めを目指し、EU欧州司法裁判所に提訴する構えを示した。

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