物価高が大きな争点となった参院選(10日投開票)で、自民党の福田達夫総務会長が「物価が上がることは悪いことではない」と説いている。福田氏の祖父・赳夫元首相は昭和48年の第1次オイルショック時の物価高を称した「狂乱物価」の名付け親で、蔵相や副総理として沈静化を図り、「物価の福田」「経済総理」と呼ばれた。孫の福田氏は令和版狂乱物価にどんな答えを用意しているのか。手腕や参院選後の処遇にも注目が集まっている。
福田氏は1日、東京・自由が丘で自民党候補の応援演説に臨み、賃上げと物価上昇の好循環をつくり、社会の状況を好転させたいと訴えた。
「誰かが作ったものを1円でも安く買いたいというのは、人間関係として少しおかしい。友人がいいものを作った。『これいいね。100円安くしてくれる?』。これって、作ってくれた人に対する感謝がない。作った人に給料が回らない」