ジョンソン英政権 主要閣僚2人が辞任 政権に打撃

英国のジョンソン首相(中央)とスナク財務相(右)、ジャビド保健相=4月6日、ロンドン近郊(AP=共同)
英国のジョンソン首相(中央)とスナク財務相(右)、ジャビド保健相=4月6日、ロンドン近郊(AP=共同)

【ロンドン=板東和正】英国のジャビド保健相とスナク財務相が5日、相次いで辞任した。2人は不祥事が続くジョンソン首相の政権運営に対し、不信感を示した形だ。主要閣僚2人の辞任は異例で、求心力低下が浮き彫りになっているジョンソン氏にとって大きな打撃となりそうだ。

ジャビド氏は辞表で、相次ぐ不祥事などで支持率が低迷するジョンソン政権の状況を踏まえ、「あなたの指導力の下では状況は変わらないだろう。あなたは私の信頼も失った」とジョンソン氏を非難した。

スナク氏も辞表で「世界が新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)やウクライナ侵攻による経済的な影響などに苦しんでいる中での辞任は、軽々しくできる決断ではない」と強調。「国民は、政府が正しく有能で真剣に運営されることを期待している」と指摘。ジョンソン氏の政権運営を批判した。

政権や与党・保守党の不祥事は続いており、最近では新型コロナ対策の行動規制下にあった時期に首相官邸でパーティーが開かれた不祥事が発覚。この問題をめぐっては、ロンドン警視庁が捜査し、ジョンソン氏ら計83人に罰金を科す方針を公表。政府が5月下旬に出した報告書は政権指導者らの責任を指摘した。

さらに、保守党のピンチャー院内副幹事長が6月末、会員制クラブでの男性への痴漢行為が報じられたことを受け辞任した。ジョンソン氏は今月5日、ピンチャー氏の任命をめぐり謝罪に追い込まれた。

ジョンソン氏の求心力が低下する中、保守党は6月上旬、党首である同氏の信任投票を実施。ジョンソン氏は過半数の信任を得て続投を決めたが、4割超が不信任票を投じる厳しい結果となった。主要閣僚2人の辞任により、ジョンソン氏への辞任圧力はさらに強まる可能性がある。

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