公衆電話や公衆無線LAN、通信障害で代替手段のニーズ高まる

KDDIの通信障害を受け、見直される可能性がある公衆電話=6日午後、東京都千代田区(鴨志田拓海撮影)
KDDIの通信障害を受け、見直される可能性がある公衆電話=6日午後、東京都千代田区(鴨志田拓海撮影)

KDDIで2日未明に発生した大規模通信障害では、最大3915万回線の利用者が音声通話とデータ通信を長時間利用しづらい状況に陥ったため、代替手段を求める声が上がった。通話は公衆電話、データ通信は店舗や駅などで無料でインターネットが利用できる公衆無線LANのニーズが高まったが、これらは利用可能な場所が減少傾向にある。通信障害発生時に備え、月額千円程度で利用できる携帯電話回線を新たに契約するなど、自前のバックアップ手段を導入する動きも広がりそうだ。

公衆電話は、今回の通信障害発生時にも利用者は「若干増えた」(NTT関係者)という。しかし、携帯電話の普及拡大を受けて、平成12年度に約71万台あった設置台数は、令和2年度には約15万台と約8割も減少。通話をしようとしても公衆電話を見つけられないケースが今回もあったようだ。

連絡手段として普及しているLINE(ライン)などのメッセージアプリを利用するため、公衆無線LANに頼った人も多かった。公衆無線LAN事業を展開するNTTブロードバンドプラットフォーム(NTTBP)の広報担当者は「通信障害が発生した週末は、前週末比で利用件数が1~2割増えた」と話す。

公衆無線LANは、地下鉄やコンビニエンスストア、喫茶店などで、メールアドレス登録などをすれば無料で利用できるよう開放されている。訪日客らの利便性向上による集客を期待して導入が進んだ。ただ、新型コロナウイルス禍による訪日客減少などを受け、セブン-イレブン内などで使えた「7SPOT」が今年3月で終了するなど提供終了が相次いでいる。

代替手段としては、SIMカードを2枚利用できるため、通常使っている携帯電話会社の通信障害時に、別の携帯電話会社の回線を利用できる「デュアルSIM」対応のスマートフォンを用意する方法もある。米アップルの「13」などの最新のiPhone(アイフォーン)や、アンドロイドでも米グーグルの「ピクセル6」などが対応。日本メーカーのものも含めて対応機種は増えている。バックアップ用としてデータ通信量3ギガバイトで月額1千円程度のものを予備で備えておけば、大規模障害時に切り替えて携帯電話の利用を続けられる。(日野稚子)

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