ドネツク州要衝「既に最前線」 次の主戦場スラビャンスク、露軍の接近に緊張

ウクライナ・スラビャンスクで消火活動をする消防隊員ら=3日(ゲッティ=共同)
ウクライナ・スラビャンスクで消火活動をする消防隊員ら=3日(ゲッティ=共同)

ロシアによるウクライナ侵攻で、露軍の次の主要目標の一つとされるドネツク州の中心都市スラビャンスクのワディム市長は4日、露軍が同市まで最短で7~10キロの距離に位置しており、今後の戦闘の激化に備えて市民の避難を急いでいると明らかにした。ウクライナメディアが伝えた。

ワディム氏は「市は既に最前線になっている」と指摘。3日の露軍の大規模砲撃を受けて避難する市民が増えており、5日には約200人の避難が予定されているとした。3日の砲撃では、9歳の少女を含む市民6人が犠牲となった。

ロシアは東部ドンバス地域(ルガンスク、ドネツク両州)全域の掌握を主目標に設定。3日にルガンスク州の制圧を宣言したロシアは残るドネツク州の制圧後、停戦に持ち込み、ドンバス全域と南部ヘルソン州、ザポロジエ州の占領地域に対するロシアの支配権をウクライナ側に認めさせる思惑だとみられている。

ただ、ウクライナのゼレンスキー大統領は全ての占領地域を奪還する方針を表明。ドネツク州ではウクライナ側がスラビャンスクやクラマトルスクなど主要都市を含む45%を保持している上、州内を要塞化しており、露軍による早期制圧は困難だとの見方が強い。

ウクライナは南部でも反攻を続けている。同国軍は4日、米国から供与された高機動ロケット砲システム「HIMARS=ハイマース」でザポロジエ州の露軍を攻撃する映像を公開。ヘルソン州でも「反攻が徐々にではあるが、着実に進んでいる」と発表した。

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