京都大と鹿島は5日、記者会見し、月や火星への移住に向けて共同研究を始めると発表した。人工的に重力を発生させることで月などでも地球と同じように過ごせる居住施設などを開発し、数十年後の移住実現を目指す。
構想では、居住施設はグラスのような形で高さ数百メートル。コマのように回転させることで生じる遠心力と、月などの重力を合わせ、地球滞在時と同程度の重力を得る想定だ。収容人数は千人程度。
重力の小さい月や火星に長期滞在すると筋力低下などの支障が出る恐れがあるが、人工的に重力を発生させることでこうしたリスクを回避できる可能性があるという。 月や火星などの間を移動する鉄道のような交通機関もつくる。チームの山敷庸亮京大教授(総合生存学)は「ぶっ飛んでいるかもしれないが、他の国にはない発想でリーダーシップを取っていきたい」と語った。