霞ケ関で外務省のある幹部人事に注目が集まっている。防衛省の島田和久事務次官の交代をめぐっては、安倍晋三元首相が自身の首相秘書官を長年務めた島田氏の続投を首相官邸サイドに求める異例の事態になった。外務省の幹部人事も、行方次第では「第2の島田問題」になると見る向きもある。一方、こうした省庁人事をめぐる動きは、直近の3つの政権と官僚組織の関係の変化を映し出しているようにも見える。
声明とりまとめに奔走
6月下旬にドイツ南部エルマウで開かれ、岸田文雄首相も出席した先進7カ国首脳会議(G7サミット)。首脳声明では、中国に関し、「力や威圧による一方的な現状変更の試みに強く反対する」などの文言を盛り込んだ。