KDDI障害「ほぼ回復」 完全復旧判断5日夕めど

KDDI本社が入るビル=4日午後、東京都千代田区
KDDI本社が入るビル=4日午後、東京都千代田区

KDDIは4日、2日未明に発生した大規模通信障害についてオンライン記者会見を開き、61時間超が経過した4日午後2時51分の時点で音声通話、データ通信とも「全国的にほぼ回復した」と明らかにした。ただ、完全復旧の判断は、個人や法人顧客のサービス状況を確認した上で5日夕方ごろになるとした。今後は再発防止策の策定と補償の方向性が焦点となる。総務省も厳しい行政処分を課す見通しだ。

障害は2日午前1時35分ごろに発生した。定期メンテナンスで音声通話に関する「ルーター」という機器を交換していた際に不具合が生じたことがきっかけとなり、音声通話に関する別の機器「交換機」にアクセスが集中。さらに加入者の位置情報などを記録するデータベースにもアクセスが集中するなど通信の混雑が連鎖したことで、携帯電話の利用者など最大3915万回線に影響が出た。

KDDIは、通話や通信が完全に使えなくなることを避けるため、通信量を制限しながら徐々に復旧作業を進め、4日午前7時にはデータ通信は「おおむね回復した」と発表した。

しかし、4日の会見で吉村和幸取締役執行役員専務は、交換機から加入者データベースへの過剰通信の発生という新たなトラブルを4日昼に把握したため、この対処に時間がかかり「ほぼ回復」が遅れることになったと説明した。

吉村氏は、完全復旧まで90時間近い異例の長期に及ぶ見通しとなったことについて「通信事業者として本当にあってはならない。しっかり振り返り二度と起こさないように再発防止を進めたい」と強調した。一方で、補償については「別途ご案内させていただく」と述べるにとどめた。

今回の通信障害では、KDDIの回線を利用する社会のさまざまなサービスにも不具合が生じた。大垣共立銀行(岐阜県大垣市)ではATMの一部が利用できなくなっていたが、4日午後に復旧。ヤマトホールディングスも宅配利用客とドライバーの間で電話がつながりにくくなっていたが、4日夜までに解消したと発表した。

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