新型コロナウイルス治療薬の開発を発表した医療ベンチャー「テラ」を巡るインサイダー取引事件で、内部情報の公表前にテラ社株を買い付けたとして、金融商品取引法違反罪に問われた「内田建設」(横浜市)の社長、久保田俊明被告(54)に、東京地裁は4日、懲役1年6月、執行猶予3年、罰金100万円(求刑懲役1年6月、罰金100万円)の判決を言い渡した。
法人としての同社には求刑通り罰金100万円、被告と同社にも求刑通り追徴金約2500万円とした。
判決によると、令和2年5月、テラ社によるコロナ治療薬の臨床試験で患者の症状に改善が見られたなどの内部情報を、テラ社の業務提携先の医療関連会社「CENEGENICS JAPAN」=破産手続き中=の元取締役、竹森郁被告(51)=同法違反罪などで起訴=から得て、公表前にテラ社株計2万株を計約1747万円で買い付けた。