プロ野球ソフトバンクは3日、3-0で西武を下した。
快投で新型コロナウイルス禍のチームを救った。ソフトバンクの石川が西武打線をわずか1安打に抑え、2年ぶりの完封勝利。「スクランブル(緊急発進)的な形で(マウンドに)上がったが、しっかり勝ちに結びつく投球ができた」。藤井や嘉弥真が感染で離脱し、救援陣が手薄な中、118球を一人で投げ切り、3勝目を手にした。
チーム内に陽性者が続出し、2試合が中止になった影響で先発日は二転三転した。登板前のブルペン調整もままならない状況の中「難しい半面、こういうときこそチャンス」とあえてプラス思考で臨んだ。
離脱中の甲斐に代わり、マスクをかぶった海野との呼吸もばっちり。得意球のパワーカーブも効果的に決まり、六回まで無安打投球。七回、先頭の森に左前打を許し「(無安打無得点を)意識はしていたが、打たれた後も気持ちを切らすことなく、投げられた」。テンポの良い投球を続け、三塁を踏ませなかった。
チームは危機的状況の中、2連勝で首位を堅守。藤本監督は「(先発日変更で)ストレスもたまっていたと思うが、しっかりと投げてくれた。主力が抜ける中、こういう試合ができたのは(選手)層が厚い」と満足な表情だった。(神田さやか)