韓国の慰安婦運動の風景が激変している。運動の中心人物で「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯(正義連)」の元代表、尹美香(ユン・ミヒャン)氏の凋落(ちょうらく)が原因だ。現在の問題は、日本が10億円を拠出した2015年の日韓合意を尹氏らが「被害者不在の合意」と主張し、文在寅(ムン・ジェイン)前政権が「当事者と国民を排除した政治合意」などと破棄同然にしたことに由来する。だが5月下旬、韓国外務省の内部文書で、尹氏が当時、政府から日韓合意について何度も詳細な説明を受けていたことが判明した。尹氏の主張は虚偽だった。
日韓合意の裏舞台
韓国外務省の担当局長が2015年の日韓合意に関し、交渉過程や合意内容を正義連の前身組織である「韓国挺身(ていしん)隊問題対策協議会(挺対協)」代表の尹氏に、面談で詳しく伝えていた内部文書が、5月26日に明らかになった。