朝晴れエッセー

再会・7月1日

孫娘の美織(みおり)は8カ月の早産の上に、重い病を背負って生まれてきたので46日しか生きられませんでした。

やり場のない深い悲しみにこらえ切れず嗚咽(おえつ)で終始した葬儀の後、毎日写真に手を合わせ「美織ちゃんが天国で幸せに暮らしていますように」と祈りつつも、火葬後に小さな骨を拾いながら、慟哭(どうこく)した光景が脳裏をよぎり涙を流す日々を送っておりました。

生きていれば、あと1カ月ちょっとで、1歳の誕生日だなあと思いをはせつつのそんなある日、トコトコといった幼子の足音が聞こえ、庭先で止まったような気配を感じたので、急いで出てみると「捜してるお家はここかな?」といった風情で小さな女の子が小首をかしげてこちらを見ている姿が目に飛び込んできました。思わず「美織ちゃん⁉ お誕生日まだやのに、もう歩けるようになったの? すごいねえ! 歩いて1人でバアバのお家に来てくれたの。ありがとう!」。

自分の声に目が覚めて「夢か…」。頰を伝う涙を拭いながら毎日、悲嘆にくれているバアバを見かねた美織が「私は、こんなに大きくなったよ。バアバ、元気を出してね」と励ましに来てくれたのだと思いました。

あの夢から2年後、男の子が生まれ、美織はお姉ちゃんになりました。弟の颯真(そうま)は今年5歳になります。バアバもすっかり元気になりました。

「美織ちゃん、また会いに来てね」

「今度は弟を紹介するからね。夢で一緒に遊ぼうね」

平野綾子(77) 大阪府東大阪市

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