路線価、2年ぶり上昇 コロナ影響薄まり回復傾向

東京・銀座の交差点
東京・銀座の交差点

国税庁は1日、相続税や贈与税の算定基準となる令和4年分の路線価(1月1日時点)を公表した。全国の平均変動率が前年比プラス0・5%となり、2年ぶりに上昇。新型コロナウイルス禍の影響が薄まり、全体としては上昇傾向となったが、訪日外国人客(インバウンド)の需要はいまだ回復途上で、下落が続く観光地や商業地もあった。

路線価は、全国の主要な道路に面した標準的な宅地の1平方メートル当たりの価格。国土交通省が土地取引の参考として公表する公示地価の8割が目安となる。今年は全国約32万3千地点が評価対象となった。

前年比で上昇したのは20都道府県。7道県だった前年から大幅に増加し、マイナスだった東京、愛知、大阪、神奈川などがプラスに転じた。上昇率トップは北海道の4・0%で、再開発が進んでいる札幌市の伸びが大きかった。次いで高かったのは3・6%の福岡、2・9%の宮城だった。

下落したのは27県。ただ昨年(39都府県)と比べて減少しており、下落幅も縮小した県が多かった。下落率が最も大きかったのは和歌山の1・3%。四国4県はいずれも下落した。

全国に524ある税務署別の最高路線価をみると、大阪市の繁華街・ミナミの中心地、中央区心斎橋筋2丁目(心斎橋筋)が前年比10・6%マイナスとなったほか、飛騨高山の岐阜県高山市上三之町(上三之町下三之町線通り)も、8・3%下落した。こうした場所では、インバウンドの縮小が引き続き響いたとみられる。

全国の最高価格は、37年連続で東京都中央区銀座5丁目の文房具店「鳩居堂」前にある銀座中央通り。1平方メートル当たり4224万円と前年比1・1%マイナスで、下落は2年連続だが、下落幅は縮小している。

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