島田防衛次官が退任 「実際に勝てる防衛力を」

集まった防衛省職員らに見送られる島田和久前事務次官=1日、東京・市ケ谷の同省(市岡豊大撮影)
集まった防衛省職員らに見送られる島田和久前事務次官=1日、東京・市ケ谷の同省(市岡豊大撮影)

防衛省の島田和久事務次官が1日付で退任し、後任に鈴木敦夫防衛装備庁長官が就任した。島田氏は同日、防衛省での離任式に臨み、「有事に戦えなければ抑止力とならず平和を守ることはできない」と述べ、防衛力強化の必要性を重ねて訴えた。防衛省は同日付で島田氏を防衛大臣政策参与と防衛省顧問に任命する人事を発表した。

島田氏は離任式で幹部職員らに対し、政府が年末までに進める国家安全保障戦略など戦略3文書の改定を念頭に、「創設以来とも言える大きなチャレンジが求められている」と述べた。

島田氏は、昭和51年策定の「防衛計画の大綱」で必要最小限度の防衛力整備を掲げた「基盤的防衛力構想」が、現在も「知らず知らずのうちに根を張っていないか」と問題提起した。「(野球で言えば)9回裏まで戦い抜いて実際に試合に勝てる防衛力を構築していく必要がある」と訴えた。

最後には「自らの努力なくして日米同盟の強化はなく、国際協力もあり得ない。防衛省・自衛隊の総力を結集して困難な課題に立ち向かってほしい」と強調。集まった職員らに見送られながら防衛省を後にした。

島田氏の退任人事をめぐっては、在任中に首相秘書官を約6年半務めた経歴から関係の深い安倍晋三元首相や岸信夫防衛相らが、戦略3文書の改定が年末に控えていることから留任を求め、首相官邸に反対を伝えたが、6月17日に閣議決定された。

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