新興向け融資積極化 全銀協の半沢新会長

全国銀行協会の会長に就任した、三菱UFJ銀行頭取の半沢淳一氏=6月22日、千代田区丸の内の三菱UFJ銀行本店(根本和哉撮影)
全国銀行協会の会長に就任した、三菱UFJ銀行頭取の半沢淳一氏=6月22日、千代田区丸の内の三菱UFJ銀行本店(根本和哉撮影)

全国銀行協会の会長に7月1日付で就任する半沢淳一氏(三菱UFJ銀行頭取)は30日までに産経新聞のインタビューに応じ、岸田文雄政権が掲げる「新しい資本主義」について「政権と一体になって具体化に貢献する」と述べた。銀行界として「貯蓄から投資へ」の流れを後押しし、スタートアップ(新興企業)への資金供給にも積極的に取り組む。

スタートアップ向けの融資をめぐっては、6月にまとまった経済財政運営の指針「骨太の方針」に、土地や工場を持たない企業でも、特許など無形資産を含めた事業全体を担保に融資を受けられるようにする「事業成長担保権」の検討が盛り込まれた。これについて、半沢氏は「新たな信用供与の一つの選択肢になる」との見解を示した。

ただ、今後実務に取り入れる場合を想定すると、「論点は残っている」という。具体的には、担保を設定する際の評価方法のほか、不動産など既存担保との関係をどう考えるか、担保権を実行する際の差し押さえの順番、買い手が少なく売却が難しい無形資産をどう取り扱うかなどの課題を挙げた。

半沢氏はまた、「金融インフラ周りは経済安全保障上重要だ」との認識を示した。その上で、経済安全保障推進法の成立を踏まえ、たとえば勘定系システムを構成するソフトウエアや機械の調達先を確認するほか、サイバー攻撃を受けた場合の耐性を確認したり、対策を強化する必要性を指摘した。(聞き手 米沢文)

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