首相「力による現状変更へ結束を」 NATO会議に初出席

NATO首脳会議に出席する岸田首相(中央)=29日、スペイン・マドリード(代表撮影・共同)
NATO首脳会議に出席する岸田首相(中央)=29日、スペイン・マドリード(代表撮影・共同)

【マドリード=田村龍彦】岸田文雄首相は29日午後(日本時間同日夜)、スペイン・マドリードで、日本の首相として初めて北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に出席した。首相は東・南シナ海で覇権主義的な動きを強める中国を念頭に、「力による一方的な現状変更の試みは決して成功しないと国際社会は結束して示さなければならない」と訴えた。NATOがインド太平洋地域への関与を強めていることを歓迎し、協力強化に向け、日NATO国別パートナーシップ協力計画の大幅な改定も打ち出した。

首相はNATO加盟国と日本やオーストラリアなどのパートナー国の首脳が参加する会合に出席した。

首相は「ロシアによるウクライナ侵略はポスト冷戦期の終わりを明確に告げた。ウクライナは明日の東アジアかもしれないという強い危機感を抱いている」と主張した。核戦力を含む中国の不透明な軍事力増強や北朝鮮の核・ミサイル開発を踏まえ、日本の防衛力を5年以内に抜本的に強化し、防衛費の相当な増額を確保する決意も示した。

さらに「新たな時代の日NATO協力の地平を開く」として、協力の指針となっている同計画の大幅改定を表明した。サイバーや新興技術、海洋安全保障などの協力を進めるほか、相互の演習のオブザーバー参加の拡充も図る方針だ。

首相は29日、パートナー国である日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランド4カ国首脳の会談も行った。

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