東京都文京区の自宅で平成28年8月、妻=当時(38)=を殺害したとして殺人罪に問われた講談社の青年コミック誌「モーニング」編集部の元編集次長、朴鐘顕(パクチョンヒョン)被告(46)=韓国籍=について、最高裁第1小法廷(山口厚裁判長)は、上告審弁論を10月27日に開くと決めた。
弁論は2審の結論を変更するのに必要な手続き。懲役11年とした1審東京地裁判決を支持した2審東京高裁判決が見直される可能性が出てきた。
妻の死は被告による殺害か、自殺だったかが争点。被告側は「妻は階段の手すりにジャケットをかけて首をつって自殺した」と、一貫して無罪を主張している。
1審判決は、寝室に妻の失禁の跡や血痕があったことなどから、被告が寝室で窒息死させたと認定。2審判決も、現場の痕跡などから自殺には「現実的な可能性があるとはいえない」と指摘し、被告が殺害したと認定した1審判決に「誤りはない」と結論づけた。
判決によると、被告は平成28年8月9日、自宅で妻の首を圧迫し、窒息死させた。