民間気象会社が「電力需給予報」スタート 気象データも駆使しAI活用

ウエザーニューズが開始した「電力需給予報」の画面
ウエザーニューズが開始した「電力需給予報」の画面

記録的な猛暑で電力需給が逼迫(ひっぱく)する中、民間気象会社「ウエザーニューズ」は、同社独自の電力需要予測と電力会社から発表される供給力のデータをもとに、国内全電力会社の10エリアごとの電力逼迫度(電力使用率)を予測する「電力需給予報」を開始した。同社のアプリのほか、ウエブサイト「ウエザーニュース」でも無料で利用できる。

予報の画面では、実際の使用量と需要予報、電力会社の供給可能な電力量が棒グラフと折れ線グラフで表示され、各電力会社のエリアをクリックすると、電力会社のエリアごとの状況が一目で確認できる。また、電力逼迫度については「現在10時台 95% 厳しい」「最大16時台 96% 厳しい」といったように、時間ごとの状況が表示される。

同社は1990年代に電力会社の業務を支援する気象サービスを開始して以来、電力想定のサポートを実施。今年6月にはエネルギー市場に特化した「エナジーフォーキャストセンター」を設立するなど、電力の需要予測にも力を入れている。今夏の電力逼迫の懸念を受け、同社はこれまでのデータやノウハウを集約。一般向けの電力需給予報の提供が可能になった。

予報では、事業者向けに行ってきたデータ分析の技術や需要予測の知見を活用。電力会社が保有する電力消費の実績データと、ウエザーニューズの気象データを数年分学習させて構築した人工知能(AI)モデルに、最新の気象データなどを30分ごとに取り込むことで電力需要を算出する。

また、電力の消費量は人の体感によっても大きく左右されることから、同社アプリのユーザーから寄せられる1日当たり約18万通の報告も活用し、予測の精度を高めるという。

同社は「電力エリアの逼迫度合いが時系列で確認できるため、電力需給が特に厳しい時間帯がわかる」としている。


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