キリン撤退、株売却で合意 ミャンマーの合弁会社と

ミャンマー・ブルワリーの工場=2016年、ミャンマー・ヤンゴン(キリン・ホールディングス提供、共同)
ミャンマー・ブルワリーの工場=2016年、ミャンマー・ヤンゴン(キリン・ホールディングス提供、共同)

キリンホールディングス(HD)は30日、今年2月に撤退方針を表明したミャンマー事業をめぐり、ビールの製造・販売を手掛けるミャンマー国軍系企業との合弁会社の保有株式のすべてを、合弁会社に売却することを決めたと発表した。合弁会社が、キリン側が持つ自社株を買い取る形となる。早期の合弁解消とミャンマー事業撤退を図る上で最善の方法と判断した。

合弁会社は「ミャンマー・ブルワリー(MBL)」。キリンのシンガポール子会社が株式の51%、国軍系企業「ミャンマー・エコノミック・ホールディングス」が49%を持つ。昨年2月に起きた国軍のクーデターを受けてキリンは国軍系企業との合弁解消の方針を表明。今年2月にはミャンマー事業の撤退方針を決定し、6月末までの決着を目指して交渉を進めてきた。

キリン側は、保有する合弁会社の全株式を、合弁会社に約224億円で売却する。売却完了には数カ月程度かかる見通しという。

国軍と関係のない第三者企業への保有株売却には国軍系企業やミャンマー政府の承認が必要となるほか、合弁会社を清算する場合も現地の従業員や取引先企業に悪影響が生じると判断。このため、保有株式すべてを合弁会社に売却する。

キリンは、MBLとは別の国軍系企業との合弁会社「マンダレー・ブルワリー」についても、同じ方法で全保有株式を売却する。

キリンHDの磯崎功典社長は「複数の選択肢の中で、公表していた期限内で最適な手段により決着できることに安堵(あんど)している」とのコメントを発表した。

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