バイデン氏、NATO会議の成果強調 ウクライナ追加軍事支援も

30日、スペイン・マドリードでのNATO首脳会議最終日に記者会見するバイデン米大統領(AP)
30日、スペイン・マドリードでのNATO首脳会議最終日に記者会見するバイデン米大統領(AP)

【マドリード=板東和正、大内清】スペインの首都マドリードで開かれた北大西洋条約機構(NATO)首脳会議は30日、閉幕した。バイデン米大統領は閉幕後の記者会見でロシアの脅威や中国に対する懸念を踏まえ、「われわれの未来と『ルールに基づく国際秩序』を守るために、大西洋と太平洋のパートナーたちが結集」したと首脳会議の成果を強調した。

バイデン氏はロシアの侵攻を受けるウクライナに対して、防空システムと攻撃兵器を含む8億ドル(約1千億円)の追加支援を近く発表すると明らかにした。

首脳会議は6月29日、今後約10年間の指針となる「戦略概念」を12年ぶりに改訂した。その中でロシアを「最大かつ直接的な脅威」と位置付け、中国には「体制上の挑戦」と初めて言及。ルールに基づく国際秩序を損なおうとする中露の試みは「われわれの価値と利益に反する」との懸念を示した。

29日には日本や韓国、オーストラリアなど太平洋諸国も参加した。NATOのストルテンベルグ事務総長は30日の記者会見で「われわれは過去数十年で最も深刻な安全保障環境に直面している」とし、「団結と決意をもってこの挑戦に立ち上がる」と表明。その上で「特にインド太平洋地域の緊密なパートナーとの関係を深めていく」と述べた。

首脳会議はソ連時代の軍備に依存するウクライナ軍の近代化を長期的に支援する「包括的支援策」を決めた。NATO軍との相互運用性の拡大を図る。ロシアの脅威にさらされるバルト三国など東欧の防衛態勢を増強することも決定した。

一方、ロシアのプーチン大統領は、NATOが北欧のフィンランドとスウェーデンの加盟を認めることで合意したことを受け、両国にNATOの軍事施設が配備された場合、対抗措置をとると警告した。タス通信が伝えた。

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