東日本から西日本の広い範囲で続く異例の猛暑は7月上旬にいったん、平年並みの気温に和らぐとみられる。気象庁によると、列島を覆う高気圧の張り出しが弱まり、南から湿った風が流れ込むことによって雲ができやすくなるためで、西から次第に雨や曇り空が広がり「戻り梅雨」の状態になるとみられる。
猛暑をもたらしたのは、偏西風が日本列島を避けるように北へ蛇行し、そこへ南から太平洋高気圧が大きく張り出したことが要因。梅雨前線も北に押しやられた結果、大半の地方で梅雨の期間が最短となったほか、各地で記録的な暑さとなり、群馬県伊勢崎市は6月には観測されたことがない40度に2度も達した。偏西風の蛇行は今後、数日で終わるとみられている。
7月中旬以降は偏西風の流れ自体が北上し、高気圧が再び勢力を取り戻す見通しで、気象庁が30日に発表した1カ月予報では、いずれの地方も平年より厳しい暑さになるとしている。