新聞で国際情勢掘り下げや問題意識醸成 川崎・橘高 角田教諭

JICA横浜を訪問した川崎市立橘高校国際科の生徒ら=令和3年10月(同校提供)
JICA横浜を訪問した川崎市立橘高校国際科の生徒ら=令和3年10月(同校提供)

夏休みを前に、中高生向けのさまざまな作文・エッセーなどのコンクールが募集中だ。そのうちの一つが、産経新聞社が後援する「JICA国際協力中学生・高校生エッセイコンテスト」。生徒の国際理解や表現力の育成に役立つとして応募する学校も多い。昨年、特別学校賞を受賞した川崎市立橘高校(中原区)の角田裕一教諭は、国際情勢の掘り下げや問題意識の醸成などを目的に応募を続けている。角田教諭は、テーマ探しや資料として、安心して利用できる情報源として新聞の活用を薦めている。

同校は普通科、国際科、スポーツ科があり、平成18年から国際科の1、2年生全員と3年生の希望者が応募している。同科では開発途上国への理解を深めることがカリキュラムの柱の一つと位置付けられており、生徒は教室での授業のほか校外学習、ワークショップ、講演会などを通じて世界が抱える問題や日本人としてできる取り組みを学ぶ。

川崎市立橘高校の角田裕一教諭(本人提供)
川崎市立橘高校の角田裕一教諭(本人提供)

JICAのコンテスト応募を担当する角田教諭は「英語をツールとして国際支援などを考えたとき、社会情勢や問題を掘り下げる必要がある。コンテストで生徒はじっくりと諸問題について調べ、日本や自分自身と向き合うことができ、問題意識も高まっている」と話す。

昨年は募集テーマ「私たちと地球の新しい未来」に対し、約80人の生徒が環境問題や貧困問題、食料支援などのエッセーを書き上げた。

生徒がエッセーを書くにあたって角田教諭は「読み手に伝えるため、なぜそう思うかなどの掘り下げが必要なこと、実体験を盛り込むと深みが増すことなどを伝えている」。1年生から始まる小論文の指導とも関連付けてアドバイスを行っているという。

途上国が直面する問題に気づいたり、理解を深めたりするために、校外学習でJICA横浜(横浜市中区)やJICA地球ひろば(東京都新宿区)を訪れることもある。昨年10月にJICA横浜を訪問した2年生は「国際支援の現状を直接学べて勉強になった」と話した。

エッセーへの取り組みでは新聞も活用している。角田教諭は新聞について「リアルタイムで起きている時事問題について理解を深められる」と評価する。

情報の信頼性についても「インターネットに情報があふれる中、ある国の問題も一方的な見方で掲載されている場合がある。情報の出所を意識したり、現地の人はどう思っているのか、など多角的に物事を捉えたりするよう日頃から指導している」と述べ、新聞は安心して情報を入手できるという。

さらに、新聞は正しい日本語や文章の構成を学ぶ教材にもなると指摘し、自宅で購読していない生徒には「せめて図書室で読むように」と薦めているそうだ。

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