立民、維新が福岡で火花「野党第一党」めぐり舌戦

7月10日投開票の参院選で、立憲民主党と日本維新の会が「野党第一党」の座をめぐり火花を散らしている。両党候補を含む16人が乱立する福岡選挙区(改選数3)でも公示後、初の週末に両党とも党首級が応援に入り、舌戦を繰り広げた。国民民主党も埋没を避けようと幹部を送り、選挙区の候補者支援とともに比例票の掘り起こしを図った。

立民の泉健太代表は25日、2期目を目指す同党現職の応援で福岡入りし、福岡市の繁華街、天神でマイクを握った。

「与党や与党と似たような野党(の議席)が増えても政治は何も変わらない」

泉氏は岸田文雄政権の物価対策などをやり玉に挙げた後、批判の矛先を維新に向けた。維新が、米国の核兵器を日本に配備し共同運用する「核共有」の議論開始を訴えていることについて「実益がなく、自民党の中でもダメといわれている政策を今から導入しようとしているのが、野党第一党を狙うもう一つの政党だ」と牽制(けんせい)した。

街頭演説後、報道陣の取材に対しても、「維新幹部の演説内容にフェイクがある。立民のことを『反対ばかり』『批判ばかり』というのは明確に間違いだ。公党として人前で噓をつくのは大変問題だ」と対決姿勢を鮮明にした。

維新は、馬場伸幸共同代表が26日に福岡に入り、福岡市のJR博多駅前などで同党新人の応援に立った。

馬場氏も岸田政権に対する批判と同じくらい熱を入れたのが立民批判だった。「立民は野党第一党のポジションをどう守っていくかしか考えていない。自民とぬるま湯につかって、国民不在の政治を繰り広げている」と訴えた。

その上で「自民をピリッとさせ、ぬるま湯につかっている立民に冷や水を浴びせる。その役目を維新に託してもらいたい」と声を張り上げた。

維新は今回の参院選で、比例代表の得票で立民を上回り、野党トップとなることを目標に掲げ、福岡など有権者の多い都市での底上げを狙う。現在の野党第一党である立民に対抗心をむき出しにしており、立民の泉氏があえて応戦するのは焦燥感の表れともいえる。

産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)の合同世論調査(18、19日実施)では、政党支持率は立民4・1%、維新5・6%だった一方、比例代表の投票先は立民5・3%、維新4・9%と、両党の支持は拮抗(きっこう)している。

「自民をピリッとさせるくらいでは政治は変わらない。われわれはがっぷり四つで戦っていく」と言い放つ泉氏に対し、馬場氏は「がっぷり四つどころか土俵にも上がっていない。そういう政党が野党第一党であることは国民にとって不幸だ」と応酬する。両党によるつばぜり合いはますます過熱しそうだ。

一方、国民民主の前原誠司代表代行も26日、福岡市で開かれた同党新人の総決起集会に出席。「自民を勝たせても、まともな物価対策はしないということを伝え、支援の輪を広げてほしい」と強調した。「まだ当選ラインには達していない」と選挙区での支持拡大を訴えるとともに、比例での票上積みも呼び掛けた。(小沢慶太)

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