早い梅雨明け 「負のダイポールモード現象」影響か

気象庁は28日、九州北部、四国、中国、近畿と北陸で梅雨明けしたとみられると発表した。いずれの地方も統計のある昭和26年以降最も早く、6月中は初めて。期間も北陸を除き最も短い梅雨となった。西日本は全域で梅雨明けとなり、梅雨のない北海道を除き、東北を残すだけとなった。

28日も高気圧に覆われ、東北などを除き各地で晴れ間が広がり気温が上昇。今後も厳しい暑さが続く見通しで、気象庁は熱中症に警戒を呼びかけている。

こうした短い梅雨や厳しい暑さについて専門家は、インド洋と太平洋で起きている2つの「現象」を注視。日本にどのような影響を与えるのか、さらに研究を進める必要があるとの考えを示す。

「ここまで早く梅雨が明けるという予測は難しかったのでは」と話すのは、海洋研究開発機構の土井威志主任研究員(気候力学)。一方で、2、3週間後に雨が続く可能性もあり、「結果的に梅雨の中休みだったという可能性もある。まだ今後の天気を見る必要がある」とも呼びかける。

土井氏によると、インド洋では気になる現象が起きている。東部の海面水温が高く、西部が低い「負のダイポールモード現象」だ。ただ土井氏は、この現象が日本にどのような影響を与えるのかは不明な点が多いとする。

これに対し、太平洋では南米ペルー沖での海面水温が低くなる「ラニーニャ現象」が発生している。ラニーニャ現象が起きれば、日本は猛暑になる傾向があることが知られている。

負のダイポールモード現象とラニーニャ現象の同時発生は2016(平成28)年にもみられた。日本ではこの年、梅雨明けの時期は例年並みだったが、その後猛暑となった。今年とは梅雨明けの状況が異なり、気温上昇への影響は現時点で見通せないという。

今夏は日本付近だけでなく、北半球全体の気温が高くなるとのシミュレーションもある。土井氏は地球温暖化も進んでいるとして「経験にないようなことが起こる可能性がある」と話した。(前原彩希)

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