ロシア情勢に詳しい大和大教授の佐々木正明氏が27日、大阪市で開かれた関西プレスクラブの会合で講演し、ロシアによるウクライナ侵攻をめぐり、「ロシア国内の世論と社会情勢が終結へのカギになる」と指摘した。
「終わりが見えない『プーチンの戦争』」の題で講演した佐々木氏は、ロシア国内におけるプーチン大統領の支持率が侵攻以降に上昇した理由として、「国民の多くが戦争を米国との戦いと捉えていることが背景にある」と指摘。危機下で大統領の求心力が高まっている実態があるとした。
一方、プーチン氏の健康不安説が政権周辺から流れているとの見方を示し、「ロシア指導部は決して一枚岩ではない」と強調。ロシアの政局は急激に変化することが特徴とし、「政権周辺に亀裂が入ればプーチン氏の支持層が一気に離反する可能性もある」と語った。