「ホンダ謹製カフェレーサーは、断じて“上がりのバイク”ではない!」 新型HAWK 11試乗記

富士五湖周辺のワインディングロードを含む1時間ほどの試乗は、あれこれ確かめながらのテストライドというより、気持ちよく走ってしまったというのが正直な感想だ。さすがホンダ謹製カフェレーサーであり、ハンドリング、ブレーキ、乗り心地など、走らせていて「あれ?」と気になるようなところはない。

丸形1眼のデジタルメーターも表示が明らかに大きく、思わず「老眼仕様か!」と口惜しくなったが、見やすくストレスがないのは事実である。

ひとつあるとすれば、やはりハンドルの下に位置するバックミラーの違和感だろう。後方視認性は確保されているが、いつもあるべきはずの場所にないので、どうしても一瞬ミラーを探す、ということになる。もちろん慣れの問題でもあるだろう。デザインとのトレードオフと考えれば、僕は許容できるという気がした。

開発陣からは“上がりのバイク”というコメントもあったが、試乗した感想では、「まだ上がらない」意思をもつライダーが乗るべきバイク、という気がした。上がりというほど安楽ではなく、むしろヤル気を刺激するスポーツバイクであり、ついでに言えばオヤジライダー専用ではく、若いライダーにも受け入れられると思う。まあ若者がポンと買える価格ではないが。

もうひとつ魅力的に思えたのは、造形美のためにFRP一体成型したというロケットカウルに象徴されるように、全体にカスタムバイク的な雰囲気が漂っている点。ホンダという巨大メーカーがつくるプロダクトとしては貴重な存在であると感じられた。

願わくばこのHAWK11をベースに社外メーカーを巻き込んだカスタムシーンが活性化すれば面白いと思う。そうすれば二輪業界全体が“上がる”のではないかな?

文・河西啓介 写真・安井宏充(Weekend.)

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