林芳正外相は24日、ドイツの首都ベルリンで開かれている「グローバルな食料安全保障に向けた結束のためのベルリン閣僚会合」にオンライン形式で出席した。林氏は「ロシアによるウクライナ侵略はウクライナでの食料の途絶と世界市場への流通に深刻な混乱を招いている」と英語で対露非難を展開した。会合には先進7カ国(G7)の外相や国際機関の関係者らが出席した。
林氏は、世界的な食料危機について、ロシアがG7などが継続する対露制裁の影響だと批判していることを念頭に、「国際社会による対露制裁はロシアの侵略を止めるためだ」と指摘。「制裁は現下の食料危機の原因ではない」と述べた。
今年5月のロシアの小麦輸出量が前年同月比2倍となったとするデータを例示し、「ロシアはそれとは逆の偽情報を流している。さらにロシアは食料供給を政治利用している」と非難した。
その上で、「われわれは今回の危機で影響を受けた国々のニーズに合う力強い支援を続けていく」と述べ、日本の考えを示した。