天神祭の「だんじり」170年ぶり新調 大阪、江戸時代の工法再現

170年ぶりに新調され、天神橋筋商店街を曳行される天神祭のだんじり=24日、大阪市北区(南雲都撮影)
170年ぶりに新調され、天神橋筋商店街を曳行される天神祭のだんじり=24日、大阪市北区(南雲都撮影)

日本三大祭の一つ、天神祭で用いられてきた「だんじり」が江戸時代末期の職人の工法を再現するかたちで170年ぶりに新調され、24日、市民らにお披露目された。だんじりの管理などを行う地車講が天満市場(大阪市北区)から大阪天満宮(同区)まで新調されただんじりを曳行(えいこう)し、勇壮なだんじり囃子と龍踊りで地元商店街を活気づけていた。

大阪天満宮によると、安永9(1780)年には各地から84台ものだんじりが宮入りしていたが、それから116年後の明治29(1896)年には嘉永5(1852)年製のだんじり1台きりとなり、同宮に寄贈された経緯がある。

この唯一現存していた天神祭のだんじりは長らく同宮内でのみ使用されてきたが、平成3(1991)年から天神祭の主要行事「陸渡御」で曳行されるようになったという。

しかし、だんじりは近年は老朽化が目立つようになった。元号が令和へと変わったことを機に新調することを決定した。

天神祭のだんじりは、屋根の形状が独特の「三ツ屋根地車」と呼ばれるもので、今回新調されただんじりもこの形を当時の工法のまま復元したとしている。

「200年くらい長持ちさせるためには昔の工法をそのまま再現する必要があった」。大阪天満宮の柳野等禰宜(ねぎ)は、当時の工法にこだわる理由をこう話す。

だんじりには当時の設計図がない。新調にあたってはだんじりを分解し、1つ1つのパーツを見ながら職人が江戸時代の工法で再現。本体の構造にはくぎを1本も使わず完成させた。

24日の曳航では、天満市場でおはらいの神事後、天神橋筋商店街(同区)を経由し、大阪天満宮までを約3時間かけて巡行。同宮にだんじりを奉納した。

柳野禰宜は「だんじりは祭りの花形。末永く大事に活用されていくことを願う」と話した。新調されただんじりは来月の天神祭で、3年ぶりに行われる陸渡御で披露される。

会員限定記事会員サービス詳細