中国、封鎖の街で病院に向かう親子を警察が拘束

【北京=三塚聖平】新型コロナウイルス対策で事実上のロックダウン(都市封鎖)が続いている中国東北部の遼寧省丹東市で24日までに、病院に向かっていた親子が感染対策を理由に警察官に行く手を阻まれ、もみ合いになった末に拘束された。警察側の画一的な対応に批判が起き、地元当局が調査に乗り出す騒動になっている。

中国メディアなどによると、丹東で21日、PCR検査を受けて外出許可ももらったという女性が、車で高齢の父親を連れて病院に行こうとしていたところ、警官に止められた。コロナ対策のスマートフォンアプリ「健康コード」の表示が外出が認められない状態になっていると警官が指摘すると、「外出証明はもらっている」と主張する女性と押し合いに。最終的に父親が警官に手を出し、親子は拘束された。

交流サイト(SNS)で事態が伝わると、警察の対応に「生活上必要なことには人間性を持った対応をすべきではないか」などと批判の投稿が集まった。世論の反発を受け、丹東当局は23日、調査に乗り出すと表明した。

中国は「ゼロコロナ」政策の下で厳格な防疫対策をとっているが、画一的で行き過ぎた対応も起きている。今年1月には都市封鎖中の陝西(せんせい)省西安市で、陰性証明の期限が4時間過ぎていたことを理由に病院で受診を断られた妊婦が死産。4月には封鎖中の上海市で、著名経済学者、郎咸平(ろう・かんへい)氏の98歳の母親が病気のため病院を訪れたが、PCR検査の結果を待つよう求められ、治療を受けられず死亡した。

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