尼崎USB紛失 他の自治体の情報管理は

尼崎市役所
尼崎市役所

兵庫県尼崎市の全市民約46万人の個人情報が入ったUSBメモリーが紛失した問題。24日にメモリーは見つかり、パスワードやデータの暗号化状態が変更された形跡はないとみられる。外部に漏洩(ろうえい)すれば重大なリスクを招く恐れがある個人情報。他の自治体はどう守っているのか。

新型コロナウイルス対策の臨時特別給付金をめぐっては、多くの自治体が兵庫県尼崎市と同じく、業務の一部を外部業者に委託している。尼崎市と隣接する大阪市もその一つ。窓口を担う業者には自らが給付対象なのかを問い合わせる市民もいることから、市は、全市民約275万人分の個人情報を業者側に提供している。

市と業者間には両者だけが利用できるVPN(仮想専用線)のようなネットワークは存在せず、データ提供の際に使われるのは、やはりUSBメモリーだ。しかし業者の専用システムは市役所内に置かれており、移し替え作業は市職員が行う。

またデータ移行が完了すれば、業者は社内ネットワークを通じてシステムにアクセスする。このため業者関係者が来庁する必要もない。さらに市はメモリーの持ち出し自体を認めていない。大阪市の担当者は「尼崎市と同様のケースは大阪市では起こり得ないと考えている」と話す。

兵庫県明石市も業務を外部業者に委託している。情報はクラウド上で管理しているが、閲覧できるのは業務に携わる市の一部職員だけ。データ移行のためUSBメモリーを使用することもあるが、作業後はメモリーのデータをすぐ削除し、コピーなども禁じている。また作業は原則として庁舎内に限られ、持ち出しは厳禁だ。明石市の担当者は「(個人情報を)外部に無断で持ち出すなど、業者のモラル違反は許しがたい。われわれも他山の石として襟を正していきたい」とした。

東京都世田谷区も独自の対策を進める。職員がマイナンバーなどの情報を取り扱うシステムを利用する際は、区への申請や専用のIDが必要だ。データの取り出しでUSBメモリーを使用する際も事前の申請が求められ、許可がなければメモリーにコピーできない仕組みを取っている。

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