仙台市青葉区の江陽グランドホテルで23日開かれた仙台「正論」懇話会の第66回講演会で、龍谷大の李相哲教授は「日本は朝鮮半島有事に備えよ」と題して熱弁をふるい、緊迫度を増す北朝鮮情勢への対応を急ぐよう警鐘を鳴らした。講演の要旨は次の通り。
韓国で尹錫悦(ユン・ソンニョル)氏が大統領になったことは、政権交代というより体制交代という大きな意味を持つ。文在寅(ムン・ジェイン)前政権は社会主義的な傾向を持ち、北朝鮮と一緒に国際社会と距離を置く政策を進めたが、尹政権は大きく変わろうとしている。
尹政権となり、韓国と北朝鮮の関係が180度変わった。文氏は(任期の)5年間を北朝鮮のために費やしたが、尹氏は金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記とは妥協しないと言明。文氏は「北朝鮮は非核化する意思がある」としてきたが、尹氏は「北朝鮮が非核化しなければ融和はない」との姿勢を示している。北朝鮮は追い詰められている状況だ。今後、5年以内に朝鮮半島で大きな変化が起きるのではないか。