ロシアのウクライナ侵攻開始から24日で4カ月となった。プーチン大統領は、世界第2位の軍事力を誇るロシア軍なら短期決戦で終えられると高をくくっていたが、現実は違った。それを阻んだウクライナの抵抗は、欧米諸国による武器・弾薬をはじめとした強力な物的支援が支えてきた。
その意味では岸田文雄首相が「厳しい対ロシア制裁を科すとともに、ウクライナ等への支援に全力を挙げている」というのは正しい。だが、それだけではあるまい。ウクライナの死闘の根底に何があるか。それは「自分たちの国を守りぬく」というゼレンスキー大統領をはじめとするウクライナ人の気概であり、決して軽視できないものだ。
ウクライナではロシアの侵攻後、18~60歳男性の徴兵を可能にする総動員令が発令された。だが、現地の交流サイト(SNS)には男性だけでなく若い女性も武器を手にロシア軍への抵抗を呼びかける姿が投稿されている。多数の国民が海外に避難する一方、戦闘の続く祖国に国外から戻るウクライナ人も多い。