中国、NATOに反発 「アジアは北大西洋でない」

記者会見する中国外務省の汪文斌報道官=21日、北京(共同)
記者会見する中国外務省の汪文斌報道官=21日、北京(共同)

【北京=三塚聖平】中国外務省の汪文斌(おうぶんひん)報道官は23日の記者会見で、北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に日本や韓国などが参加することに対し「アジア太平洋地域の国と人民は、軍事集団を引き入れ、分裂や対抗を扇動するいかなる言動にも断固反対する」と述べた。「アジア太平洋地域は、北大西洋の範疇ではない」とも述べ、NATOがアジア太平洋地域で関与を拡大させることを牽制した。

汪氏は、NATOについて「冷戦の産物、米国が主導する世界最大の軍事同盟で、米国が覇権を守り、欧州の安全保障枠組みを支配する道具だ」と非難。その上で「イデオロギーによる線引き、対立の扇動、中国に対する偽情報や挑発的な言論を散布することをやめ、新冷戦をたくらまないよう求める」と主張した。

今月29、30両日にスペインの首都マドリードで開かれるNATO首脳会議には、日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランドも招待されている。

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