22日に公示された参院選の結果は憲法改正の成否を左右する。自民党と公明党、日本維新の会、国民民主党の「改憲勢力」が衆院に続き、参院でも全体の3分の2を維持すれば、数の上では国会で憲法改正を発議することが可能になり、改憲議論の進展が見通せる。「3分の2」の到達に必要な82議席をめぐる攻防が焦点だ。
参院選の勝敗ラインについて、岸田文雄首相(自民党総裁)は与党で参院全体(248議席)の過半数(125議席)の維持を掲げた。衆院に続き、参院でも与党が過半数を維持すればすべての法案を可決・成立させることができ、政権運営が安定するからだ。
与党は69の非改選議席を有し、今回は56議席以上を獲得すれば過半数に達する。だが、高水準の内閣支持率や、直近3回の参院選で71、70、76の議席を得た実績を踏まえれば、56議席は低い目標設定といえる。